野 底 地 区 市が八重山リゾートに計画 開発推進と歳入増を狙う
御嶽の敷地となっている市有地を、リゾート開発会社に売却する計画が検討されている。オリックスグループが石垣市野底地区の約100 ヘクタールで計画している「八重山リゾート」に関連して、計画地内にある野底御嶽の敷地(市有地)1250平方メートルを市が開発会社の八重山リゾート開 発株式会社に売却しようとしているもの。同御嶽は文化財ではないが、石垣市文化財審議会(崎山直委員長)は事態を重くみて、28日の委員会でこの問題を取 り上げ、現地視察を行った。委員からは「御嶽の土地を売るというのは前代未聞。こんなことをやってはいけない」など、否定的な意見が相次いだ。同審議会は 来月中旬に改めて会合を開き、委員の意見を取りまとめることになっている。市役所内部からも「売却ではなくて、たとえば、土地の使用権の設定にとどめるな どの方法が考えられるのではないか」と、売却計画の再検討を求める意見が出始めている。 「前代未聞」 市文化財審が物言い
■市の財政を潤すことは大切だし、リゾートを地域振興に生かせないかと考 える気持ちを、とりたてて、不思議だとは思わない。それは分かる。だがしかし、そのために、御嶽の土地を売ってしまってもかまわないと考えている市民が いったい何人いるのか、ちょっと想像できない。1250平方メートルという面積が広いか狭いかとか、その土地の売却益はいくらかとか、今現在、そこが信仰 の対象となっているかどうかということは、この際、別次元の問題だ。石垣市の市有地ということは、市民の土地を市役所が管理しているということにすぎない という点に留意しておこう。2月1日からは市議会の総務財政委員会の審議が始まる。市民の代表の先生がたの“視点”にも注目しておこう。
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