駆除作業の効果検証へ
オニヒトデ対策協が24日から
石西礁湖と名蔵湾で被度調査
環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターは二十四日から二週間程度かけて、石西礁湖と名蔵湾内でオニヒトデの食害状況を調査
(モニタリング)し、昨年二月から実施してきた駆除の効果を検証することになった。同センターでは、来月開く第五回八重山地区オニヒトデ対策連絡協議会で
調査結果を検証し、「オニヒトデの食害が石西礁湖全域に広がっている」との結論に達した場合には、大発生時に重点的な保護を行う「最重要保全地域」を定め
たうえで、集中的に駆除作業を実施できないか専門家らの意見を聞くことにしている。
石西礁湖のオニヒトデについて、同センターでは「依然として個体数は多いものの、爆発的な増加には至っていない」として、これまでの駆除作業に一定の評
価を与えている。
ただ、今月の十五―十七、二十一の四日間実施した同センターの駆除作業と、二十二日に漁業者の有志十三人が実施した駆除作業では、竹富島南とマルグー、
カナラグチ、スーハヤグチの四海域で合わせて約三千匹が捕獲されており、大発生の懸念は消えていない。
こうしたことから、同センターは二十四日から来月上旬まで、石西礁湖と名蔵湾内の百−百二十カ所で、オニヒトデの発生状況とサンゴの被度を調べ、石西礁
湖の全域で大発生を抑えることを主眼にしてきたこれまでの駆除作業の効果を検証することになった。
調査は、同センターの職員一人と漁業者二人の合わせて三人がシュノーケリングで実施。調査海域のサンゴ礁を海面付近から観察し、目視で確認できたオニヒ
トデの個体数に基づいてオニヒトデの発生状況を推定する。オニヒトデの食害によってサンゴの被度がどのような影響を受けたかについても調べる。
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22日に駆除したオニヒトデを環境省国際サンゴ礁研究・モニ
タリングセンターに運び込み、大きさなどを調べる漁業者ら。同センターが週明けから、オニヒトデの発生状況について調査を行うことになった
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