八重山毎日新聞
2004年 3月14日(日) 

オニヒトデ 大発生の兆候さらに広がる
関係団体が対策協議会
目撃数、地点とも増加
 
 第4回八重山地区オニヒトデ対策連絡協議会が、12日午後5時半から国際サンゴ礁研究モニタリングセンターで開かれた。大発生を予防するための駆除を行 う海域や、大発生した場合に最終的にサンゴを保護する「最重要保全地域」の設定について協議した結果、現在駆除が行われている海域を中心に、今後発生のお それがある海域を含め、竹富島南、マルグー、ユイサーグチ付近など10カ所ほどのポイントを挙げ、関係機関でこの海域をさらに絞り込んでいくことを決め た。大発生の兆候が依然として消えていないことも報告され、強い危機感が示された。
 会議では八重山漁協が、昨年7、8、10月と今年2月に実施した駆除活動によってオニヒトデ4千154匹を駆除したことを報告した。海域別では、竹富島 南、カナラグチ周辺の増加が著しいことから、「オニヒトデが急増していることが判明している海域すべてで、これ以上の増加を食い止めることは非常に困難」 と述べた。
 (財)自然環境研究センターのまとめによると、オニヒトデの目撃地点数の増加、一つの調査地点での目撃数の増加、小型個体の大量目撃などさまざまな面で 大発生の兆候を示している。
 海域によっては現在の駆除作業が個体数の増加に追いつかなくなっている海域もあることが報告された。
 同会議には石垣市、竹富町、県の担当者らをはじめ、水産業関係者やダイビング業者ら約20人が参加。漁業関係者から「2、3年前まで全くいなかった場所 でも見られるようになっている。また駆除の時期を産卵期前に実施したらどうか」などといった意見も出された。
 このほか、県文化環境部自然保護課の渡口輝氏が、県全体の対策や宮古地区の最重要保全地域での進ちょく状況を説明した。
関係機関からモニタリング調査や、駆除活動報告が行われた第 4回オニヒトデ対策連絡会議