八重山毎日新聞
2002年 4月24日(水) 

7団体が海洋保全活動を報告

八重山環境ネットワーク

 八重山環境ネットワーク(同事務局主催)の2002年第1回総会と会議が23日午後、石垣港湾合同庁舎で開かれ、同ネットワークの活 動状況や読谷村のNPO・沖縄海と渚保全会(田中幸雄会長)の海浜清掃の取り組みや、今後の同ネットワークの活動における問題点やその解決策について意見 交換した。

 はじめに、八重山ダイビング協会(宮里安昌会長)から10万6530円が寄付された。
 このあと、竹富町教育委員会、WWFジャパンサンゴ礁保護研究モニタリングセンター、(有)海遊など7団体がそれぞれ報告。田中会長が読谷村での海洋保 全活動の状況を説明した。
 その中で田中会長は沖縄本島でのボランティアの活動状況について、「ボランティアはもちろん、市町村などの行政機関から支援して頂けるよう積極的に動い てはどうだろうか」などと提言した。
 続いて、問題点の解決策や活動マニュアル作成についての意見を交換した。佐久間勲氏が「まずすべてのゴミを回収し、一時的に集積できる場を行政に提供し ていただき調査を実施していくべきではないか。同時に学校現場での教育も長期的展望の元にやっていくべきだ」と述べた。
 石垣航空基地の河合弘基地長は教育関係者や各関係者たちの「ヘリの体験同乗を行い、上空から八重山の海洋環境状況を見てもらい、教育などに役立ててほし い」として、積極的に体験同乗を実施していく意向を示した。
 このほか、竹富町の各島でのゴミの回収問題や運搬方法や、定置網にかかる海外からの漂流ゴミの多さや、地元漁師たちが海を汚している現状などの問題点が 上がった。
 また総会では石垣海上保安部警備救難課の津波古譲治専門官から、第11管区海上保安本部を中心に、各行政や関係機関をつないだ沖縄クリーンコストネット ワーク(OCCN)の説明も行われた。

石垣港湾合同庁舎で開かれた第1回八重山環境ネットワーク総会


23日、八重山環境ネットワークの第1回総会・会議が開かれた。前回 の準備委員会から指摘されていたように、「大人がゴミをポイ捨てし、子どもたちがボランティアで清掃をするという現状を生んでいる。ゆがんだ社会構造だ」 と厳しい意見が出た。これに、「子どもたちの海洋教室や環境保護についての学習会は、子どもだけじゃなく、親も一緒に教育していかなくてはならない」との 声も。とうとう親の再教育プログラムも作成される世の中のようだ。