赤土対策事業費 来年度予算で概算要求
田中農水副大臣
全面解決に積極姿勢
「対策事業の項目挙げよ」 地元の取り組みも促す
【東京で比嘉盛友記者】石垣島赤土流出防止協議会(会長・山田隆一石垣市商工会長)は要請最終日の8日、今回の要請先メーンとなる農
林水産省に田中直紀副大臣を訪ねた。この中で田中副大臣は今後の基本的な考え方として「環境と調和のとれた土地改良事業を全面的にやっていく方針」と述べ
た上で「これこそ、石垣島でやっていくべき代表的なもの」と明言、石垣島の赤土流出問題を具体的に解決していく考えを示した。
田中副大臣は「これまで土地改良はしてきたが、環境と調和のとれた事業はゼロだった。知恵も技術もあるが、環境が保全されてないのは
行政と政治の責任」と述べ、地域にあった土地改良事業ができてなかったことを率直に認めた。
その上で田中副大臣は「全島で予算を増やして農地の傾斜、排水溝、溜池などをつくるとかして、10年以上かかるかもしれないが最終的には解決できるよう
にしたい」と述べ、同席した柳川城二農業用水対策室長も当面の対策として「沈砂池、のり面保護などの対応を検討したい」との意向を示した。
さらに田中副大臣は「環境と調和のとれた対策事業として項目を挙げて、来年度で予算要望していきたい」と、来年度の概算要求から赤土対策事業費を盛り込
む意向を示した。
同時に田中副大臣は「やるかやらないかは皆さんの知恵。対策事業の項目を挙げてほしい」と地域の取り組みも求め、県・市の行政機関と地域で項目をまとめ
提言するよう促した。
このほか田中副大臣は柳川室長ら担当者に現地視察をするよう指示したほか、今年10月から内閣府が沖縄総合事務局農林水産部に環境保全型農業の専門官を
配置することを明らかにした。
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過去の反省を踏まえ、環境と調和のとれた土地改良事業のほか赤土対策事業を導入してい
く考えを示す田中直紀副大臣 |
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