赤土対策 調査から啓発・普及事業へ
石垣島周辺海域環境保全対策協
ワーキングチームが発足
グリーンベルト用 種子も無償で配布
新会長に伊波剛氏選出
赤土流出防止など石垣島周辺海域の環境保全を図ることを目的に行政・民間の38団体で組織される石垣島周辺海域環境保全対策協議会(瀬名波昇会長)は、
本年度から農地の裸地対策でグリーンベルト用植物の種子を無償配布するなど本格的な事業を展開する。市民会館会議室で7日開かれた2001年度総会で事業
計画が承認され、事業を具体的に進めていくためのワーキングチームを発足させた。
同協議会は1999年9月に発足、00年度は周辺海域や河川流域の水質保全のための調査研修事業がメーンとなっていたが、本年度から
は調査・監視事業のほか促進事業や啓発事業、普及事業にも力を入れる。
具体的には抜本的な赤土防止対策事業を求める要請活動をはじめ農家との意見交換会、赤土防止に関するパンフレット配布(全家庭)、グリーンベルト用種子
の無償配布など。
ただ、防止対策の共通認識を深めるためにどういう方法で農家との意見交換を重ねていくか、裸地対策用の植物の種子に何を選ぶか、パンフレットの内容をど
うするか、といった具体的な事項についてはプロジェクトチームで検討し、効果的な防止対策を図っていくことにしている。
承認された01年度予算は前年度繰越金193万円を加え、420万円。繰り越しが多額になったのは、前年度で全家庭にパンフレットの配布ができなかった
ため。
総会では役員改選もあり、瀬名波会長に代わって伊波剛氏(石垣市自治公民館連絡協議会長)を新会長に選任した。規約改正で副会長を3人とした。新会長以
外の役員は次の皆さん。
▽副会長=池間義則(石垣市観光協会副会長)、崎浜国昌(八重山支庁次長)、高木健(市企画開発部長)▽監事=東山真永(八重山農業改良普及センター所
長)、大浜英和(八重山建築設計監理協会長)
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7日の総会で、裸地対策で植物種の無償配布などを盛り込んだ事業計画を承認した石垣島
周辺海域環境保全対策協議会 |
宮良川土改区
区運営の危機感訴え
賦課金滞納額が巨額に
宮良川土地改良区(理事長・大浜長照市長)はこのほど、市役所会議室で2001年度(第26回)通常総代会を開き、99年度決算や2001年度事業計画
などを決めた。また任期満了に伴う役員改選を行い、理事長に大浜市長を再選した。
2000年度の事業量は、区画整理が8.3ヘクタール、かんがい施設整備が7.3ヘクタールで、全体の整備済み面積は区画整理が1847.43ヘクター
ル、かんがい施設が1993.1ヘクタールとなった。
99年度決算では、賦課金の滞納額が6億4513万円にのぼり、翌年度(2000年度)からの繰り上げ充用金も8896万円と高額になり、改良区の運営
が危機的な状況下にあることから監査報告では「総代、役員、職員が一丸となり、定期的に臨戸訪問による徴収を継続実施する。合わせて滞納処分を実施するな
ど、継続して財源確保に努め、改良区の正常化を図るべきだ」と指摘している。
01年度事業計画としては、団体営の嘉良岳地区の区画整理5.6ヘクタール、畑かん6.9ヘクタール、長間地区の防風林植栽908メートル、県営の宮良
川西地区かんがい排水事業一式、米節西地区の区画整理・管水路9.5ヘクタールなどを承認した。
また、賦課の方法について経常賦課金として事業完了地区が1平方メートル当たり1円(1坪当たり3.3円)、未完了地が同0.17円(同0.5円)、管
理賦課金については普通畑が1平方メートル当たり4.9円、水田が6.5円、底原ダム直接掛かりは3.25円とすることを決めた。
新役員は次の各氏。
▽理事長=大浜長照▽副理事長=漢那長委(石垣島製糖社長)▽理事=多宇清(白保)宇根底智生(宮良)長浜栄包(大浜)大底晴夫(同)森井一美(三和・
川原)新城博也(同)東田盛正(平得)仲大盛吉幸(真栄里)比屋根弘(登野城)宮良信男(大川)仲新城淳(石垣)大嵩浩(新川)松竹哲男(JA八重山郡組
合長)▽監事=糸洲精安(真栄里)漢那憲昌(新川)小底嗣洋(市議会議長)
■石垣島周辺海域環境保全対策協議会は7日の総会で
事業計画などを承認した。本年度は本格的な事業を展開することにしており、その具体的な実施について検討するワーキングチームを発足させた。農家との意見
交換会をどういう形で開催するか、グリーンベルト化をどうやって推進していくか、など課題も多く、今後ワーキングチームの力量が問われてくる。
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