八重山毎日新聞
2001年 5月26日(土) 

赤土問題に取り組み

石垣市観光協会

あす福島にキャラバン隊派遣

石垣−東北の路線開設目指す


 石垣市観光協会(大浜長照市長)は25日午後、市商工会館で開催した第38回通常総会で、新規航空路線開設に向けたキャラバン実施をはじめプロ野球誘 致、環境保全活動(赤土問題解決)、「観光ガイドブック八重山」を活用した受け入れ態勢の整備などを盛り込んだ基本計画を承認した。農協系の大手旅行代理 店(東京)が今年10月から最大4500人規模の観光団を東北地方からチャーター便で送り込む計画をたてているのを受け、同協会は今月27日から福島県に キャラバン隊を派遣して石垣−東北間の新規路線開設を目指す。

 総会はまず前年度の事業報告を行った。観光入域客数が目標の63万人を下回ったのは台湾クルーズ船の運休によるものだが、空路からは 順調な伸びを示しており、「順調に推移した」と評価。
 本年度は、NHKの連続テレビ小説「ちゅらさん」放映やサッカーのワールドカップ開催によるキャンプ地誘致により「明るい展望がある」(宮平康弘筆頭副 会長)として空路からの観光客だけで60万人突破を目指す。
 前年度は「観光シンポジウム」「観光ガイドブック」の発刊など観光に関する新規事業のほか、「赤土流出防止協議会」の設立や「赤土問題を考える市民集 会」の開催に中心団体として積極的にかかわり、貴重な観光資源を守るための活動を開始した年だった。
 本年度も引き続き、同協議会や産業団体と連携しながら赤土問題解決のための環境保全活動を行っていく。
 新規路線開設に向けた取り組みでは副会長やミスら4人のキャラバン隊が27日から3泊4日の日程で福島県を訪問、農協系旅行代理店や県庁などで八重山を PRする。県庁記者クラブで記者会見も行う予定。
 このほか本年度の基本方針では▽新石垣空港早期着工に向けた推進活動▽観光立市宣言にふさわしい街づくりの推進と受け入れ態勢の整備−など7項目を掲げ た。
 本年度の予算は3132万173円(前年決算比79万2620円減)。石垣市の補助は1438万2000円(同比45万9000円減)。

新規航空路線の開設、プロ野球誘致に向けた取り組みなどを盛り込んだ基本計画を承認し た石垣市観光協会の第38回通常総会


25日に第38回通常総会を開催した石垣市観光協 会にとって前年度は観光シンポジウム、農水産物の消費動向調査、観光ガイドブック発刊など新規事業が目白押し。さらに赤土流出防止協議会の設立、赤土問題 を考える市民集会の開催に中心的役割を果たすなど充実した1年だった。本年度も新規航空路線の開設、プロ野球誘致など目新しい事業が計画されており、取り 組みが期待されるところ。