赤土防止の抜本策を県に訴え
石垣島赤土流出防止協
担当課設置や国営事業化
牧野副知事や担当部長ら 要請に理解示す
在沖郷友会代表10人余も同行
【那覇】石垣島赤土流出防止協議会の山田隆一会長ら同会加盟団体の代表12人が4日、県庁に牧野浩隆副知事、天願貞信農林水産、永山
政邦文化環境の両部長、伊良皆高吉県議会議長を訪ね、石垣島沿岸の赤土汚染問題について、(1)国、県、市の赤土対策担当事務所の設置による実効性のある
対策事業の早期実施(2)赤土防止条例の見直し(3)赤土対策事業の国営化−など3点を要請した。
同要請は、去る2月28日開催された赤土問題を考える市民集会の決議を受けて行われたが、要請団にはふる里の赤土汚染を憂慮している
在沖八重山郷友会連合会の神山長蔵会長ら、本島在の各郷友会長10人余も同行、八重山の赤土流出防止対策を早急に講ずるよう共に強く訴えた。
山田会長は、牧野副知事をはじめ担当部長に対し、石垣島沿岸の赤土汚染の現状を説明したあと、「八重山の豊かな自然は島に生きる人々の生活の礎として、
また人類の財産であり、大切に保全し次代に引き続ぐ大きな責務がある」と訴え、3項目の対策を求めた。
これに対し県側は「要請については県としても同じ認識である」と理解を示し、八重山支庁の担当課とも連絡を取りながら対応していく考えを示した。
また、赤土防止条例の見直しについては、明確な回答を示さなかったものの、庁内で検討していく考えを示唆した。
要請団からは、3項目の要請のほか、(1)赤土流出防止対策を講じた県のモデル事業の石垣島での実施(2)関係部局にまたがっている赤土対策事業を推進
するため、横断的組織で実効ある対策を講じてもらいたい−と要請した。
また、神山会長も、画一的な公共事業の推進ではなく、八重山の自然環境、観光や土質、地形、被害の現状を十分に研究し、抜本的な対策を講ずるよう要請し
た。
なお、山田会長らは要請後、県政クラブで会見し、「県は大いに関心を示すとともに要請に理解を示し、今後、具体的な施策に入りたい意向である姿勢を感じ
た」と評価した
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