八重山毎日新聞
2001年 3月17日(土) 

赤土流出防止で抜本策を要請

防止協が市長や議長に

大浜市長「今こそ本気で…」

今月下旬には県にも訴え

 石垣島赤土流出防止協議会(会長・山田隆一石垣市商工会長)は16日午後、先月28日の「石垣島赤土問題を考える市民集会」で採択さ れた決議文を大浜長照市長と小底嗣洋市議会議長に手渡し、国営事業導入などによる赤土流出防止の抜本的な対策を要請した。大浜市長は「今こそ本気で立ち上 がるとき。行政も本気でやる」、小底議長も「執行側と連携してやっていく」と述べ、同協議会と連携して国・県に働きかけていくことを明言した。同協議会で は今月下旬に県に要請することにしている。

 市民集会では▽国・県・市による赤土対策担当事務所を設置し、現状の把握と実効性のある対策を早急に行うこと▽(県の)赤土防止条例 を見直し、施行前の事業にも適用すること▽赤土対策事業は国営事業として取り組むこと−を決議した。
 要請には山田会長はじめ赤土監視ネットワークの佐伯信雄幹事、県建設業協会八重山支部の黒嶋一雄支部長が市長室を訪れた。山田会長は決議文を読み上げた あと「官民一体となって取り組んでいきたい」と述べ、行政側に協力要請。
 大浜市長は同協議会の要請行動に対し財政支援を約束したほか、自らも同協議会など数多くの団体を網らして行動していく考えを示した。
 小底議長は開会中の3月定例会で提案される予定の赤土流出防止を求める決議が全会一致で可決される見通しを示し、議会としても執行と連携してこの問題に 全力で取り組んでいく姿勢を強調した。
 また、大浜市長は今後の土地改良事業について「まだ45%残っているが、新たな土地改良では赤土対策を加味して進めていかなければならない」と述べ、赤 土対策を講じた改良事業の必要性を強調。さらに国営事業による赤土対策が導入された場合、「農家負担ゼロにして抜本的な対策をとっていく」と述べた。

大浜長照市長(中央)と小底嗣洋議長に、「石垣島赤土問題を考える市民集会」の決議を 受け要請する山田隆一会長


先月28日に「石垣島赤土問題を考える市民集会」 を開催した石垣島赤土流出防止協議会が16日、石垣市と市議会に要請。市長、議長とも「本気で立ち上がるとき」などと述べ、国・県に働きかけていくことを 約束した。これで民間、行政、議会の三位一体の要請行動態勢が整ったことに。あとは、国営事業による対策事業の導入に向け、ねばり強く強力に要請していく のみ。